或る親子の話

57話

子猫達の顔つきはゆりかご時代とは似付かぬものですしかしそれで良い、と私は思います無垢なまま生きて行ける程野良猫の生活は甘くありませんそしていろいろ学んだ上で、人と離れては生きて行けないことに気付くのでしょう今回の話はここまでです次は涼しく…

56話

お母さんが子猫を従えていますゆりかごから離れたということは自分の身は自分で守らなければならないということですあれ程憧れた外の世界はこの子達の目にはどう映っているのでしょうか。

55話

入り組んだテトラポッドは猫にはおあつらえ向き奥に居る茶トラは49話の子猫です釣り人からおこぼれを貰って一息ついたらお母さんは子猫の元へお父さんは縄張りのパトロールへ出かけます。

54話

この夏暑かったのはこの子達も一緒ですしかし暑いからとぐったりしている訳にも行きません釣り人からのお裾分けを貰う日々死活問題なので真剣です。

53話

懸命に訴える子猫達自力でここを出るにはもう暫くの時間が必要です隙間から覗く青空がどれだけ魅力的に思える事でしょうでも外の世界は思い描いているものとは異なります今が一番幸福な時間であることをこの子達は知りません。

52話

お乳を飲むと子猫達はうろうろし始めます大きな岩に阻まれた小さなゆりかご隙間からのぞく外の世界を見てみたい光の射すなかを歩いてみたいこの子達はそう訴えます。

51話

それから数ヶ月が経ちましたお父さんは相変わらず子猫も大きくなってきました一方お母さんの向かう先には再び子猫が待っていました。

50話

仲の良い二人ですがサビも行動を共にしています産んだ子はお父さんの子でしょうか子猫はある程度大きくなると移動して物陰に隠れながら大きくなります今年はこの子達の成長を見守るものとばかり思っていました。

49話

子育ての場所はいつもの場所です人が捨てたゴミの中という環境ですが安全に子育て出来ますこの隙間で(分かりにくいですが)サビと遊ぶ子猫サビのお腹が弛んでいます母親と似たこの変化は出産を意味します。

48話

茶白は居場所を変えました独り立ちしたのかお父さんに追い払われたのかは分かりませんそして当然のように子猫が産まれますこの子にはどんな未来が待っているのでしょう。

47話

茶白は小さな頃からそして大きくなってからもお母さんの元を離れませんでした以前はそれで上手くいっていましたが成長した今ではお父さんとの利害が衝突するようになります。

おさらい(3)

この子がおととし産まれた子でこの子が去年の子です産まれた子が大きくなれる確率は決して高くありません皆釣り人や漁師さんからお魚を貰って生きていますが自力で獲物を探す努力も必要です次からその後の親子の様子をお伝えします。

おさらい(2)

お父さんはこの島で2番目に逢った子です昔の写真と比べると随分がっちりしましたつなひきが印象深いですね。

おさらい(1)

或る親子の話を続けようと思うのですが前回から期間が開いたのと、話が長くなってきたので少し振り返ってみますまずはお母さんこの子とその家族の話です厳しい環境ですが沢山の子を産み育ててきました挨拶しているのがお父さん。

45話

そして茶白とうとう独り立ちしないまま大人になってしまいましたお父さんは面白くありませんお母さんと茶白が仲良くしている間お父さんは離れた場所でつまらなそうにしていましたこれからどうなるのでしょう・・・ 次回からはわんこ島の春の様子を。

44話

危険を冒すのは生きる為ですそれ以上でもそれ以下でもありません食べ物を探してお母さんはにゃんこホテルまで足を運びますビビるグレーの子「何食べたの?」と言いたげです。

43話

これがこの子を見た最後になります何があったのかは分かりませんこの子達の日常には危険が一杯ですそれでも食べる為には海と生きて行く他ありません去年産まれた子猫はサビだけになっていました。

42話

小屋のすぐそばは海ですお魚が貰えるのでここに居ますが決して安全な場所ではありませんこんな場所で茶白にすり寄る子猫「海に対する恐怖心が薄いのではないか」私が抱いた不安は的中することになります。

41話

どちらも譲りませんむにに・・・結局お互い牽制し合いながら食べてましたふたりだけでは食べきれなかったのもご愛嬌。

40話

重い・・・もうここでいいやその場で食べ始めましたが背後に猫の姿乱入綱引き状態に。

39話

腹減った〜、とお父さん漁師さんが余ったお魚を見せますが全く興味を示しませんならばと放ったのはハモの一種テンションが上がってるのが尻尾で分かりますあれ?でもこのお魚重いぞ・・・

38話

久しぶりの或る親子の話まずはお父さんに登場してもらいますテトラポッドの上を難なく跳んで行くお父さん。

37話

子猫と一緒に居る時間が長い茶白でもただ一緒に居るだけで何か世話をする訳ではありませんこの時も子猫が網に引っ掛かってしまっていますが私に助けを求める訳でもありませんそしてお互いに大きくなってもこうして一緒にのんびりしていますいつまでもこのま…

36話

その茶白体つきもしっかりしてきましたもう一人前の筈ですが母親べったりは変わらずです。

35話

この子が一番活発なようですお母さんの後を追って子猫も跳び上がります奥の子もそうして育てられたのでしょう。

34話

勿論これは例外でこんな幸運を期待していては生きて行けませんお母さんは子猫を誘ってテトラポッドを降りて行きますこうしてこの環境に慣れさせて生きて行く力を与えようとしているように見えます。

33話

子猫にお魚を与えるお母さんこれを見た釣り人が沢山のお魚をくれました思わぬ幸運この子は2匹目に取り掛かります。

32話

勿論ここに居るだけではお腹は膨れません下へ降りてた子も結局戻って来ています子猫が空腹と不安で鳴き出してしまったときお母さんが帰って来ましたお魚を咥えています。

31話

魚が釣れるとおねだりしてお腹を満たしますお父さんお母さんは流石に手慣れています下へ降りてきた子猫はひとりだけで他のふたりはじっと待っていました。

30話

前回の最後の写真はこういうことです釣りのおじさんの応援隊として集まっています子猫はここでお乳を飲み始めました海には小魚が沢山泳いでいます自分の力では捕れないですが口にする術は知っています。