記録と記憶(7)

子茶トラと出逢った波止

お母さんは残った子供の世話をしていました

私は言います

「居なくなったあの子は無事だよ」

言葉は通じませんし怖がらせるだけなのかも知れません

それでも私は言います

「居なくなったあの子は無事だよ」

届かない想いは行き場を失い波の音に消えて行きました。